◎ ていうか漫画家の赤松健とかが少女ヌードとか持ってるだけで逮捕の時代がもうすぐ始まるとか書いていてみんなの不安を煽っているんだけど、実際には絵描きとか漫画家とか職業的にそれが必要な人に対しては単純所持ではない、という事は、僕が某都内警察(大田区ではないし市内警察でもない)の聞き込みに答えた時に、警察側がそう答えたわけで、別に漫画家がそこまで心配しなきゃならない必要はない、と思う。
そもそも僕は彼らも乗ってるコミケ主導の児ポ単純所持反対運動には勝つ可能性はないと思っていた。なぜなら彼らコミケ系列が守りたいのは昔から18禁コミックというかその中でも特に悪質な猟奇や汚物系などやそれがらみのロリ18禁同人だったわけで、「小学生や中学生や高校生の恋愛描写」を守りたいのなら、そこは絶対譲らないと最初から言ってればいいわけだし。そもそも同人系でコミケは91年冬から自主規制などでサークルの表現活動を圧してきたし、警察の側につくとか法律を遵守するとか最初から言っている。
要はコミケは元々「児ポ法改悪が通っても別に経済的ダメージや表現的ダメージは何もこうむらない」わけで(スタッフが同人誌を必ずしも作っているわけではない)。
警察としては児ポを持ってそうなエロ同人サークルを把握するのにコミケは役に立つ、という頭があるから、最初からコミケと事を構えるつもりはない。コミケも警察も、その辺はどっちでも構わなかったわけだ。だって表現規制があった所で、コミケからサークルは減らないでしょ?サークル参加費は減らない。
その辺を今回のことで悩んでる作家さんたちは、全然気づいてないんだなぁ、って僕は思いながら見てきた。要はコミケスタッフって同人誌サークル参加者を「売ろうと思えばいつでも警察に売れるぞ」を(昔から)ちらつかせながら、顰蹙行為とか(僕に対する冤罪とか)好き勝手やってきたわけだけどね。だから僕は、コミケ連中が単純所持禁止が止められるとは思ってなかった。事はアニメ漫画に関わらない問題なのに、彼らは結局コミックの枠内だけの論理で彼らは児ポ法改正反対キャンペーンやってたから、無理だと思ってた。
ていうか僕の先生(成田先生ね)も言ってたんだが、「芸術は人が生まれると同時にその人とともにあるべきものであって、芸術はどこか博物館や美術館の中に隔離されてあるものではない」というような言葉があって(ごめん80年代の模型情報かB-CLUBかどちらかの連載だと思う)それはオールジャンルで言える事だと思う。(要は僕が言いたいのは、人間は子供→少年→青年→大人、と成長していくわけなので、どこかで異性に興味を持つのが普通、って事。)
ただ、ポルノ漫画製作の為に少女ヌード持ってます、ってのじゃ駄目なような気はするが。僕は人形制作も彫刻制作も絵画制作もしたいんで。作ってるし。できると思うし。
ていうか正直な所、海外少女ヌード写真集であっても、最初の児ポ法施行後に一般書店から復刊された写真集などは、持っていても問題ないと思われる。あとはコミックアートや人形系の雑誌などで展覧会開催を紹介されたような写真集でも同様に大丈夫だと思う。なぜなら、それらが駄目だったら児ポ法施行後にそれらが逮捕されたというニュースなり報道がなされているはずだからだ。
つまり、おそらくこの十年ちょいの間、雑誌紹介されたり復刊された少女ヌードありの写真集は持っていても大丈夫だと思われる。あと大人になったモデルの人が作品の芸術性を認識し認めているものも大丈夫(旧作の写真集復刻やネット復刻で、おそらくモデルさんが復刻認可して肖像権利問題をパスしていそうな作品およびその旧作、それを掲載している雑誌は可)だという風に考えておけば、さしあたっては大丈夫なのではと思う。
ていうか、僕の場合は、自分が外人系の球体関節人形を作ってたり、絵を描いているので、別に資料が外人系ばかりでも全然構わないんだけど・・・。
ただ、それで日本の造型作家なり漫画家の資料が全部外人写真集ばかりになったら、それはもう完全に没個性の時代だな、と思う。エ●ァが流行ればみんなキャラが顔も頭身も手足もエ●ァ化じゃん!!みたいな・・・
前にも書いたかもしれないけれど、日本のアニメの少女キャラというのはけしてアイドルとか芸能人の見た目をコピーしていない。頭が大きくて身体が細くて、というのは、要は頭身的にいうと、中学高校生ではなくて小学生の身体のコピーが殆どみたいだ。僕はあんまりディフォルメされた萌えキャラは書かないんだけど(頭身は意外と僕はリアルに描く。宇宙人体型で普通と異なるってのは全て「意図的」です)、アイドルまんまの身体を描くと、アニメキャラの萌え度は決定的に落ちるわけで。・・・正直今後アニメのキャラ描画技術ってのはどうなっていくんだろう?ってのはちょっと興味がある。
つまり、「これは芸術作品であり、人権などに問題が存在しない」と認識されている写真集は、再販されたとしても・・・そもそも児ポ法施行された十年近く前からニュースなどでも一切問題になっていないので、それらは持ってても大丈夫なんだろう。
ただし、美術作品であっても裁判で(過去の基準の)児童ポルノ認定されてしまったようなのを持っているのは、創作も何もしてない人々には無理だろうなと思うし(ていうか被服縫製とかで海外少女向け服を輸出するメーカーとかも今後は大変なんだよなぁ・・・医療でもそうだけど、結局写真は要るじゃん)、そこは結構悩んでいる。
実際僕には理由もあるんだが・・・今人形は白人少女体型で作ってるけど、本当は日本人体型の少女人形(30~50cm位)も作りたいんだよね。そんで同サイズで白人系ドールや褐色系ドールと並べたいって気持ちもあるんだが、もうその為に資料持ってるのさえ突っ込まれるんじゃなぁ、って事で、かなり憂鬱にはなってきている。
ていうか今回の児ポ法の最大の問題点って、アニメでもコミックでもアートでも彫刻でも人形でも・・・世界的に上位を維持してきた、その作り手たちのスキルが、格段に落ちる、って事なわけで、そこが本当に大問題だったりすると思う。
(※ 今資料を持っている人が放棄せざるを得ないというのではなく、新規参入の若者たちが資料ありきで勉強できないから、前世代に追いつけなくなる、という意)
・・・ていうか叩き連中が僕を「似非芸術家」などと中傷しなければ、作品づくりにいちいちブレーキかける必要もなかったんだが。だって何を作ってる過程でも過程なりにとっちらかるわけだから、突っ込もうと思えば突っ込めるんだろうし。僕は何突っ込まれても実力と言論で叩きのめす気満々だしどうせ勝つけど、僕が勝つのと家族のダメージとは関係ないんだよ。その点叩き連中は悪質で芸術もアートも解しないし、その走狗の連中も解しないので、その「叩き団が愚かであるがゆえの意図的無理解とそれによる僕と家族のダメージ」が今後も続くのかと思うと、そこは本当にゾッとするわけじゃん?でもそういう創作活動をやるために僕は大学やめて成田教室入って(球体関節人形を作りたいとはその頃から言っていた)、じたばた細々続けてきたわけでしょ?
で、創作を続けるのか捨てるのか、って言ったら、結局「続けたい」(&職業選択の自由の問題)ってのを選択したって事です。だから創作物発表サイトちゃんとする必要があるな、と。オファーも絶対受けないわけじゃない、と言わなきゃならないのか、と。
というか僕は美術でもアートでも、本来極めて私的なものだと思ってるし。作り手がいて、受け取り手がいて、個人製作なら二者関係が基本だと思う。作り手が作品を通じて、受け取り手を幸せにできればいい。それは個人の幸福追求権とほんとに密接につながっている。そもそも自分が幸せになるための事と、他人が不幸になる事を、すぐに導線でイコールにしてしまう無駄な妄想力は、本当に人間社会の愚かしさだと思う。 (2015_7/9 7:12)
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