更新ラッシュの筈だったんだけど色々あって遅れてる~~~またかよ(^_^)!!

「スターウォーズ」オリジナルイラスト集
('STAR WARS'ポートフォリオ・byラルフ・マッカーリー 日本語版 バンダイ出版事業部・1978年)
スターウォーズ第一作(Ep.4)公開当時に発売された、コンセプトデザイナーの、
ラルフ・マックォーリー氏によるコンセプトイラスト集です。日本語版。今なお鮮烈です。
B4サイズ・全44ページ。当時いわゆるヤマトの頃の第2次アニメブームで、
複製(印刷)セル画本等も多かった時期。各イラストページは表が作品、下に日本語訳文で、
裏側の部分が、日本語訳文の原文英語の全文になってます。そして根元に点線があるので、
本からはがしてピンナップにしたり、額装したりする事が可能です。
なんか素敵なファンライフが想像できるなぁ・・・・僕は破るのはうっと思っちゃうけど。
意外とこれの日本語版が出てた事を知らない人も多いかも。
表紙裏の、当時のスターウォーズ広報部長キャロル・ウィッカーズ氏のラルフ氏紹介が結構衝撃的です。
1929年生まれのラルフ氏は、水彩画に素養のあった祖父と母親の影響を受け、高校では工業美術を専攻、
その後ボーイング社に就職します。そこでロスのアートセンタースクールの学生達と出会い同校に入学するのですが、
入学前に2年間、徴兵で韓国に滞在していました。だから軍隊描写などの基本がリアルなのか・・・と。
ボーイング社の後数々の会社を渡り、CBSニュースでアポロ打ち上げの仕事にも関係していて、
それがスターウォーズのデザインワークで実力発揮できる大きな力にもなっていました。

デザイン画の一部。この他にもルークとレイアのターザンシーンのシーンスケッチなど。
殆どのSFや舞台シーンやSF機体、コスチュームイメージをマックォーリー氏が手がけていたと解ります。
(SWの美術自体は基本的にジョンバリー氏がやっているのですが、
そういう、SF作品のイメージを絵画的に一人で統括するという作業は、初期ウルトラの成田亨氏にとても近いです。
航空機などに興味があった点も、世界各国の同世代共通かもしれないが・・・非常に近い。)
左上: C-3POとR2-D2の原型デザイン。映画に登場した姿よりやや華奢で優雅とあります。
メトロポリスの金色ロボット・マリアのイメージは当然だけど、僕はその顔に、飛行機パイロットでもあった、
サン・テグジュペリの「星の王子さま」の顔と同じ意匠を見ます。それが僕の「ユーン」にも影響してるのかな・・・うーん
右上: X-ウイングとタイファイターの原型デザイン。これが原型であり、まさに新作「フォースの覚醒」の、
ポー・ダメロンが搭乗する愛機の機体デザインそのものです。初めて原型X-ウイングに近い機体が劇場登場します。
左下: タトウィーンのモスアイズリーの格納庫から出発せんとするファルコン号のイメージ画。
機体そのものが工業デザイン的で非常に美しい・・・。工業デザイナーがアメリカSF映画のイメージボードに関わったのが、
一体いつからなのかは解りません(スタトレなどもあるので)が、この流れはシド・ミードデザインにもつながっていくわけで、
この他のどのイラストも極めて線が整理されていて、シャープで、清潔感があり、色も美しいです。
右下は裏表紙。当時価格980円!! ※スターキラーについては載ってません。
そして、表紙のダースベイダーとルークのライトセイバー戦イラストのように、生身の人体の描写も迫力あります。
この頃は第1作段階でのルークとベイダーのライトセイバー戦が考えられてたみたいです。実際には帝逆以降となりましたが。
タスケンレイダーの顔とかもかなり迫力あるよー・・・タスケン族の目ってレンズになってるんだぁ・・・
・・・入手は、下の方に載せてるタカラ販売のR2-D2の3.5インチブリスターを譲ってくれた某社長さんのお店からです。感謝!!
多分この本を持ってると持ってないとで、スターウォーズの映像について考える事は結構違ってくると思うのですが、
意外なのは、この作品集が、当時SWの玩具展開をしていたタカラではなく、バンダイ出版から出ていた事で、
(この本以降の流れが、「模型情報」や「Bクラブ」につながって行ったんだと思いますが)
今現在バンダイが、SWプラモデルなどの商品をしている基盤は、
まさにこの本にあったのか!って事を、想像出来る、すごく良いイラスト集になっています。おすすめ!!(2015_12/17 18:16~28)
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