2015年11月22日日曜日

こーじアンテナ!

◎ 11月17日のなんでも鑑定団で成田先生の恩師の彫刻家、清水多嘉示氏の裸婦彫刻が紹介されていて、今回スタジオだったので結構詳しく清水氏の紹介もされていてすごく良かった。なんか先生が憧れたのがよく解る。でもまぁ「男なら誰でも」「エッチ」とか・・・なんか今田氏の突っ込みの入れ方は笑えて仕方なかったんだが(^^);ちがうぞーー(笑)
  清水氏はブールデルの弟子にあたり、時にジャコメッティにブールデルに代わって彫刻指導もしていたって事だった。で、ブールデルはロダンの弟子なので、つまり
  ロダン → ブールデル → 清水多嘉示氏 → 成田亨氏 → 自分 という流れなのかなぁ、と思うとなんか自分の(全然なってないとしても)技量の向かう方向傾向はそういう事なのか、とちょっと納得する。先達の導いてしまうテーマってのはあるんだろう。
  納得するんだが、いわばロダン彫刻というのは「人間とは?人類とは?」って大上段に構えたものなので、もっと私的な繊細な世界というか少女じみた表現とかそういうのもしてみたい。
  例えばロダンのパートナーだったカミーユクローデルも作家として好きなんだよ。でも僕は男じゃん。・・・素で伸びていく筈が色々変に矯正されてしまったような奴なので自分は・・・。その矯正される悩みってカミーユ彫刻の本質なので、共感する。
  にもかかわらず転校先の高校で、「森本君って心は女の子でしょ?」と無茶苦茶な事を言われて困ったけど。(※ 僕はちゃんと異性愛者で、ホモじゃ無いんだが、多分好きな漫画やアニメや興味の向く作品などの傾向が女子に近い、って意味なんだと思った)
  でもそういう意味では清水氏・・・おじいちゃん先生なわけだけど、清水氏の作風って、既に僕や色んな人がやりたい、色んな造型試行錯誤を、既にやってくれてるって気がする。一般論として、先達が既に色々表現テストしてくれてるってのはすごく大きいわけじゃん。例えばそれがキャラデザメカデザでも同じだが、先達の彫刻が、絵に影響したり、絵が立体に影響したり・・・。他人事だけど、figmaの「考える人」や「ダビデ像」を出した後の Max Factoryの造形物って、全然違ってくるんじゃないだろうか?めっちゃおそろしい。
  清水氏の屋外彫刻とか、写真撮りに行ってみたいよね。時間のある時にでも。
 ・・・ていうか、僕の青年や少女の絵がひょろ長いと言われてるのは前からなんだけど(まぁFSSファンだからってのもあるがそもそも松本零士氏やアニメ版永井豪作品がすきだったので)・・・なんか成田先生に習っても独自学習しても、印象のひょろ長さはどこかにある。今は太っちゃったけど高校時は背丈171cmで体重45kgだったしなぁ。
  僕のデザインって・・・人間の肉体というよりはジャコメッティの彫刻に表面パーツ付けて宇宙人作ったら僕のデザインになるんじゃないの??みたいな感じで・・・。
  やっぱりちょっと頑張るべきなんだろう。なんだかなーー(;▽;)  (2015_11/22 7:27)


◎ 「昭和40年男」は僕的に結構好きな特集を組んでくれる雑誌ではあるんだけど、2015年6月号で、初期ウルトラマンデザイナー成田氏(恩師)のデザインと肖像を載せたページは、実は成田氏遺族側には無許可のもので、何故か円谷が許諾を出すという問題ページだったらしい。ここから書く僕の文はまた偽blogspot.jpの偽ブログ(「倒錯系オールラウンダー」など)に無断転載とかされると非常に困る文なのだが・・・で、成田亨氏のFacebookページの画像表紙の本は一応見たんだが・・・載ってない・・・。その前の号だったようだ。
  ていうか円谷プロ、またやっちまったかぁ・・・って感じ。駄目じゃん;
  美術常識を知らない人とかは解ってないと思うし、wikipediaがそもそも駄目なんだけどなぁ。
  ・・・成田亨氏は初期ウルトラのヒーロー・怪獣・乗り物・セット・をデザインした時、確かに円谷社員ではあったのだが、同時に二科展に作品出しているような彫刻家でもあった。成田氏はウルトラQの数話進んだところ位から怪獣美術デザインをするようになったのだが、その後の各ウルトラ怪獣デザイン(セブン中盤まで)を、「本や雑誌にウルトラ怪獣を掲載するときには、必ず成田亨と入れる」という事を条件にデザインして、一体一体固定金額でデザインしていた。事実、当時の「講談社コミックス」のマンガなどを見ればマンガ1ページ目に怪獣デザイン:成田亨の名がちゃんとある。それとは別に社員としての特撮美術監督としてヒーローと怪獣が戦うセットデザインと製作の仕事もやっていた。
  先生にしてみれば「いつの間にか本やデザインの表記から 怪獣デザイン成田亨 の文字が消えていた」という事であり、その時点以後ずっと円谷は約束違反を犯している。
  そして、円谷は、先生が新マン前に円谷を退社して以後のウルトラ怪獣のソフビや全グッズなどの版権収入から1円も成田家に払っていない。80年代に成田氏のマン・セブンの彫刻ソフビをT.R.I.がガレージキットで作った時も売上げの半額をよこせと円谷が言って、それでもう完全に成田家と円谷は絶縁状態に入った。
  新マン放送開始以降、ウルトラマンやセブンや旧怪獣がいくら後のウルトラ作品に出演してもデザイン成田亨の文字は出なくなっていた。だから、ウルトラの映像作品に「オリジナルデザイン:成田亨」と載せる事は、成田サイドの悲願になっていた。
  円谷が初期ウルトラの怪獣商品の版権バックから一円も成田氏に払ってないというのは、オタクならずとも一般人常識で考えれば異常な行為なのであり(実はそこで世間一般が円谷に味方してしまうことが、後のデザイナー人種の現代に至る割りの合わなさにつながっている。いわば業界の根底的問題だ)、それがあまりにおかしいという事で、最晩年からはマルC;成田亨、死後~現在に至るまで、成田亨氏の版権グッズには基本的にマルC:成田流里と入っている。成田氏のデザインしたウルトラマンやセブン・Q・マン・セブン中盤までの怪獣は成田氏によるものだが、本来円谷にマージン請求するところを、百歩譲って絵画彫刻等成田氏の作った画稿群の版権は全て成田夫人と成田家のものとして扱おうという考え方である。
  実際、成田氏的に言えば、ウルトラマンとセブン、登場怪獣などについては、完全にメインライターの金城氏と成田氏の共同作業で作り出したものだという事だ。で、怪獣デザインが決まるまでストーリーも決まっていない事が多かったらしい。先生が著作権収入があるべきだと言ったのはこの点に起因する。成田先生としては基本というかウルトラマンの骨格を作ったのは金城氏と成田氏だけだからだ。
  だから、成田氏のヒーロー怪獣画稿などを版権物として掲載する場合は、基本的にマルCは成田流里先生(美術教師の免状持ってるので先生)と雑誌には書かれ、それ以外のマルCがあるとしても青森県立美術館(成田氏のデザイン画を収蔵している美術館)と書くのがルールになっている。円谷プロと書くとしても、最後、オリジナルデザイン成田亨を明記で、って事になる。
  それを今回、青森県立美術館が成田家に無断ですっとばした、って事で、若干の問題になっていたようなのだった。「昭和40年男」は事情を知らなかった、青森県立美術館からの事情説明はあったらしいんだが、どうも円谷プロがまたわけわからん主張展開をしてるらしいので遺族の方々はそれを認めてない。

  で、世間一般の勘違いをまた助長しているのが、「wikipediaの成田亨」項で。みんな知ってはいると思うんだけど、この成田氏についてのwikipediaでも、事実が書かれてもそれがwikipediaのハンドル持ち悪質編集者群によって元に戻される、などの悪質編集がなされている(ノート:成田亨 参照)。その悪質編集をしていたのが、僕(森本浩司)をいまだに攻撃しているIshidar(石田正浩。悪質人物)やDaichan(プロ固定・毒舌狼)達であり、彼らによって成田亨氏のwikiは異常な状態で保たれてきた。
  プロ固定というのは、プロ固定ハンドルネームの略で、本来2ちゃんねるの利益のために「金をもらって掲示板のあおり書き込み作業や情報操作を行う書き込み者」の事だ。昔は課金システムが存在した。2ちゃんねるだけでなく、金をもらえればどんな種類の情報操作でも行う連中だ。
  要するに成田氏の功績だの事実だのを封殺しようとする動きで、影には円谷中心、2ちゃんねる中心に、成田サイド無視で作られた、特撮系特撮オタク系ヒエラルキーというものが存在し、wikipediaまでその状態だという事だ。そのどこがプロ固定に金を払ったのかはわからないのだが。
  僕としては(まぁ今遺族の方は本職で忙しいみたいだけど)遺族の方々が、時間のある時にでもwikiをちゃんと編集しなおした方がいいんじゃないかな、というふうに思う。

  で、成田亨wikiなどは例えば突撃!!ヒューマンやバンキッド宇宙人の事も描かれていないし晩年の事も描かれてないので全然駄目なのだが、一番駄目なのが、「著作権に関する問題」の部分で。例えば、
   >そして成田は晩年、原告として円谷プロを相手取り著作権に関する民事訴訟をおこしたが、
  と書かれているが、この内容がかなり嘘である。この裁判は79年ごろの話で、90年代とかでは無い。wikipediaの誤記である。
  晩年にも確かにそうすべきだという話はあったが、成田氏が余命を創作に当てたいのに円谷と裁判になると余生を創作に当てられなくなる(心境が乱れると創作できなくなる、ってのは僕にもよく解る)問題があり、それで晩年はそもそも裁判をしていない筈だ。
  円谷英明氏の書いている裁判というのは79年の裁判の事で、アニメ「ザ・ウルトラマン」の放送開始時の事。アニメのウルトラマンジョーニアスを円谷がポピーやショー用に立体造型して、ポピー玩具などの商品のパッケージにスーツ写真を載せたのだが、そのマスク造型があまりにもひどい下膨れ顔だった(8:49、知ってる人なら説明不要だが文面訂正)。それで成田氏はウルトラマンデザインの著作性を主張して(知ってのとおり著作権は作家が描いた瞬間に著作権が発生する。職務著作や法人著作は副次的なものである)、あのデザインはあまりに酷過ぎる、アニメにするなら自分ならもっとましなデザインが出来る、という主張をした。その時におそらく円谷英明氏の聞いている「訴訟を取り下げれば次回作に参加してもらうと持ちかけて訴訟を取り下げてもらった」という事態が起きていて、だからポピーもザ・ウルトラマン放送中に、新しいジョーニアススーツを作っている。その裁判の事なのだ。
   >当時、円谷プロ社員として制作スタッフに参加していたため、作品内における、すべての権利は製作会社に帰属(これは職務著作または法人著作と呼称されている)することになった。
  というのは変。美術監督としての実務作業は社員としての扱いだが、怪獣デザインはアーティストとして行っていて、怪獣デザインについて名前を出すという約束のものに成されたものなので、そこには約束違反が存在する。
   >そして何度かあった新しいウルトラシリーズへの円谷プロからの参加依頼に、成田がこの著作権のロイヤリティーの話を持ち出したため、円谷側のスタッフが席を立ってしまったこともあった
  わけだが、その時点で先に書いた、ウルトラマンジョーニアス時点での裁判が前提になっている。つまりこのwikipedia文は、「情報操作のために問題の前後関係が逆になった、捻じ曲げられた文章」なのだ。文面が捻じ曲げられてしかも79年と90年代の2度にわたるケースが一度にまとめられているので、読み手に「何故」が理解できなくなっている。
  例えば円谷プロは確かに「映像作品そのものの著作権」は持っているわけだが、成田氏の主張はごく当然のものであり、「一方的な対立を表面化」とは言えない。
  >後年デザインの制作過程に無関係なスタッフが「自分たちがみんなで考えて絵描きに描かせた」などと発言したことに対しても憤慨していた。
  というのも言わば決定的であり、成田氏から見ると物語すら出来ていない場合が多く更に金城氏らとしか話してない「秘密作業」だったので、このような書き方をされる自体ありえない、って事。
  朝日ソノラマの成田画集問題より、もっと酷いのがT.R.I.の彫刻ソフビへの円谷の売上げ半額要求問題だし。
  特にこのwikipediaがまずいのは、
   >なお、裁判において原告及び被告が存命中なのに訴訟を取り下げるのは、和解の他は「原告側が、勝訴の可能性無しと判断した」以外考えられないのが弁護士間の常識である。  ←アホか
  という全くもって愚劣な一般論をわざわざ付け加えている事である。現代の高齢化社会や平然とネット中傷や集団ネットリンチ(僕も被害受けてるが)がまかり通る現代において・・・実生活と現実の自身の人権ある生活を守るために裁判を出来ない一般人はごまんといる。例えば身内に病人を抱えていれば一発でこんな裁判はできなくなる。そういう考え方を一切「弁護士間」とやらが出来ないのなら、法律や裁判なんて全く信用するに値しない、って事だ。つくづく僕は法学部をやめて正解だったと思う。低劣社会に関わらずに済んだから。
  そういう事を一切考えていないのが弁護士という人種で、だからこういう愚劣な文言がwikipediaにわざわざ書かれる事態が生まれる。そういう文章の書き手は民事裁判を「金のやりとりをする舞台」としか考えていない。
  それこそ一般論として、「弁護士というのは犯罪者から金をもらって弁護をするのが基本の職業」なので、ろくな人種はいない。だからwikipediaのこの項は、何の価値も無い文言だと僕は思う。
  また、「海外におけるウルトラシリーズ使用権を争ったソムポート・セーンドゥアンチャーイと成田は意気投合し、取材に応じている。」とも書かれているが、大事な事が書かれていない。ソンポート氏は成田氏の原画200枚を彼の国で使用する事を成田氏から認められてる、って事だ(映画秘宝に記述あり。まぁその記述が嘘だとどないもこないもだが)。つまり自らの絵の使用許可を誰に与えるかという権限は、成田氏サイドにもあるよ、って事だ。

  
  成田氏の前にもゴメスやリトラなどのデザインはあるし、成田デザインの更に起点要素もゴメスなどにはあったりする。
  円谷劇場の「怪獣ブースカ」は本当に見てて気持ちいいし、これこそ円谷の作る作品じゃないかと思う。満田監督絶好調じゃん、と。こういう作品なら、成田氏がいなくても円谷は素晴らしい作品を作れるという円谷の言い分は解るよね。毎回おもしろがって見てる。ウルトラにこだわる必要ないじゃん・・・って。
  こんな面白い作品(ブースカ)を今見られる2015年に感謝!! いや本当に面白い。最終話まで毎回みるよ。
  ・・・でも、ウルトラマンやセブンや初期怪獣で成田氏のデザインしたものは、成田氏がデザインしたんだからさ。と。
  あと、肖像写真については、確かに亡くなった後は肖像人格権の主張をされることはないのだが、その肖像写真が例えば遺族や遺族に依頼された側の撮ったパブリシティー用写真の場合は、パブリシティー写真の権利を持つ遺族側が権利主張をする事は普通だと思う。(2015_11/22 3:21  誤字脱字「」訂正等、7:49)



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