2015年2月22日日曜日
こーじアンテナ!
◎ 主に70年代前半のカメラ・フィルム会社の女性ヌード広告について。当時のカメラ誌より。
最近リベンジポルノ問題で、レイヤーにも勘違いしている人が多いので一応。
日本でのヌード写真は、戦前から撮影者もモデルもいた。セミヌードが広告として使われて有名になったのは「マッサン」でも再び脚光の当たった大正時代の「赤玉ポートワイン」のヌードポスターですが、実は戦前から日本のヌード写真のレベルはかなり高いものでした。
この頃、各カメラ会社が広告で女性のヌードをカメラやフィルムなどの広告にしています。一つはカメラマンとモデルの地位が向上したのと、自由主義が民間に浸透したからですが、もう一つは、フィルムとプリントの精度が上がった事が理由です。この頃の写真誌のヌード写真は、日本人、外国人、白人黒人ハーフを問わず、様々な血筋の人々がモデルになっていたので、そもそも反差別的な色合いが濃かった。現代のヌード系芸術写真は基本的に反差別と自由主義と人権主義を経過しています。そういう視点を無視したヌードはおいそれと芸術とは言えないわけですが・・・それはまた後で。
順不同で各広告を紹介。
「リコーエルニカ35」・・・レンジファインダー型コンパクトカメラ。旅行カバンの中から女性が現れるというもの。影ではあるけどバストトップ見えます。結構雰囲気ある写真で僕は好きです。
「アサヒ・ペンタックス」 ・・・旭光学工業製の6x7カメラの広告2枚。毎月モデルを変えて広告していました。ここは研究ページなので、芸術写真に対して不本意だけどバストトップ消し。
「同・ES2とSPF」 ・・・6X7cmではなく、35mmフィルム用高級一眼レフとしてのペンタックス。カラーライティングで浮かび上がらせたヌード。肖像権問題無いのでバストトップは消しません。
「フジカST801」 ・・・フジフィルム製作のレンズ交換型ミラーシャッター35mm一眼レフカメラ。フジカはこの当時6X6でも6X9でも撮れるようなカメラも作っていたんだけど(フジカ690など。某フリマで散々買え買えとカメラブースのおじさんに言われてるんですが;)、この頃35mm一眼レフが進化浸透してくる。
「ナショナルのストロボの広告」 ・・・オートパナなど、当時の各カメラの外付けフラッシュの広告。これは大石芳野氏の連作で、少女と女性を変えて続いた少女ヌード広告です。モノクロページに掲載。キレイな写真なんだけど、一応顔と胸は消した。
「東洋現像所」 ・・・つまり現在のIMAGICAの現像技術のアピール広告です。多分オプチカル処理された画像をプリントしている。今と違ってCGを使ったデジタル合成技術などは無いので、光学的に処理するしかない。当時の東洋現像所はイーストマン・コダックフィルムと提携。
この他、エレクトロ35などで有名なヤシカのカメラも、ノーパンに近かったりセミヌードに近かったりするパンフレットを出してました。
(カメラ雑誌の広告として見つからないけど、沢渡氏の「少女アリス」のヒロイン・サマンサ嬢のヌードは、Canonの一眼レフ機「F-1」の販促パズルにも使われてました。)
・・・つまり、日本では昭和当時から、アマチュアでもプロでもカメラマンはヌード写真を撮るのは当然だった。当然というか自由に撮って構わない国だったって事です。日本はそういう国です。
むしろ、カメラマンは、美しいものや自分でキレイだと思うものを撮りたいと思って撮影しているわけなので、親しい女性のヌードが美しいと思えば、女性のヌードを撮るのがカメラマンです。
というか・・・カメラマンでなくても、カメラを持っている大人が美しいと思うものを撮るのは普通の事だ、という考え方で。
・・・だからこそ、カメラ会社、フィルム会社、現像会社まで、ヌード写真をカメラ雑誌などで大々的に広告使用したわけです。 今でいう通常のフィルムカメラ(35mmカメラ)の広告にヌードを使うのは、つまりヌード写真は自由に誰でも撮っていいという事ですから。それがあたりまえだと、カメラ製造会社もフィルム会社も出版社も現像所も主張してきたし、無数の一般人もそう思って撮影してきた。その延長線上にあるのが現代です。
(今の価値観と違うのは、ヘアヌードも当時はわいせつとされていたので、そういうものは自己現像するしかなかった事。フィルムの現像をお店に頼む時には大人のヘアや大人の局部は写っていないものしか無理でした。 ※子供は可。わいせつ性が無いから)
この頃はアダルトビデオや裏ビデオのような本番行為を見せ付けるようなジャンルはまだ無く、せいぜい日活ロマンポルノ程度(当然本番はなし)でした。AVが無いので、女性がヌードモデルになるとしても純然と絵画芸術か写真かという2択で(殆ど)済んだわけです。(まぁブルーフィルムとかハードコア映画もあるにはあったらしいけど、本当に極少数)
でも、本当は今でもヌードモデルとして上の地位なのは、絵画モデルか写真モデルです。AVとか性風俗ではないです。
(※ ていうかAVも元々反差別的な要素あったんだが、差別反対人間皆平等とか言ってる連中がレイプものAVとか売ってるの見てるとかなりムカつく。矛盾もはなはだしいし下衆な冗談にしか見えない)
要するに、リベンジポルノ問題ってのは結局インターネットが出来て深刻になった問題だし、児童ポルノ問題も90年代末のブルセラ写真や裏ビデオが問題になって起きた事で・・・・・・性的盗撮問題も、アクションカメラ術系の本が出来てから問題になってきたわけだし。つまりどれも撮影行為自体を指す問題ではなかったのに。・・・異性のヌード写真を撮る事自体を規制しようとした過去なんて、この国には第二次世界大戦中位しか無いんだよね。
そういう意味で、リベンジポルノ怖さにヌード写真撮影を規制しかねない動きは、かなり戦時中じみているというか、自由主義と民主主義に対して危険極まるものなんじゃないかと感じます。・・・ってことでのこの更新でした。この国は親しい異性のヌード写真を撮って構わない国だ、って点を押さえとけばOK。(そこから先、気を付けたい人は各自で気を付けるべきだからです。)
で、女性のヌード広告がなんで減ったのかというと、別にバッシングがあったとかそれが原因って事よりは・・・フジフィルムのゲルトちゃん関連広告が原因なんですが(笑;)・・・つづく!! (2015_2/22 2:07~2:43)
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