○ 沖縄について、もう少し書くなら、つまり戦時中の沖縄玉砕というのは、本土側の人々による、琉球民族への差別感情が招いた、ナチスによるユダヤ人虐殺と同質のものだ、という事実だと思う。
ナチスドイツがユダヤ民族を弾圧虐殺したとよく言われるが、皆が忘れているのは、ユダヤ民族もナチスドイツの国民だったわけで、全体主義(というか国家社会主義)の為に、ドイツはユダヤ民族を下の等級の国民と見なし、混血世代も含めて結局は虐殺していった。
琉球民族が玉砕を日本の軍部(当時の沖縄指令官以下軍)に強要された時、確かに軍部も死んでは行ったわけだが、客観的に見れば解るように、日本は沖縄諸島以外で、本土では玉砕行為をしていない。つまり本土民の命は大事だが、琉球民族や南方の人々は本土民と同等ではないと見なせるから、玉砕を選べたわけで(それを本土で出来ないから敗北宣言する予定だった→しかし原爆投下)、これは日本人による琉球民族への差別感情以外の何物でも無い。「一緒に死ぬから」など言い訳にもならない。
本土民を玉砕はさせられないという思考は、つまり琉球民族との一線引いてた思考の、逆証明みたいなものだ。
元々あそこは琉球国で、日本扱いになってからも戦争までたった60年の国であり(それでも長いとは思うんだが)つまりはだから玉砕を日本は彼らに強要できたのだって事で、それはつまり支配者である多数民族が、少数民族に、本土民(多数民族)への盾としての死を強要する行為以外の何物でも無い。多数民族が少数民族を意のままにして保身に利用するその本質は、ナチスがユダヤを虐殺した力関係と変わらない。それが解っているからその歴史事実をロマンと感じて支配関係のドキュメントをドラマのように感じて玉砕物語に耽溺する連中が、今でもいるわけだ。
日本の軍人たちが女や子供と共に死にたがったのは、つまり一人で死ぬのが怖いからで、死ぬ時まで女の肌が恋しかったからだろう(だから軍服着る女がウケる時代だし)。
ていうかそもそも、女子供や父母が大事なら戦争しなきゃいいじゃん。口げんかだけで置いとけばいい。何故軍隊が武器をちらつかせるのかって事で。
で、だったら戦争しなきゃいいじゃん、ってのが結論として、どこも戦争しない状態までの詰め将棋やチェスは、なんて膨大で婉曲で気の遠くなる手数なのだろう?
ていうか詰め将棋みたいな手数踏むから、平和への道のりが遠くなるのであって、「仲良くしてればそれが平和」なんだよ。徹底的に・・・。 (2015_6/26 2:00)
(P.S. つまり、口論はしても暴力は振るうな、ってのは当然の事じゃん。暴力を楽しむ奴に言葉で返しても全く意味なく空しいが。それで悪人が暴力をやめるなら警察要らない。
いや、こういう事は、初期ウルトラシリーズってのは、返還前に沖縄からやってきて脚本を書いてたのが金城哲夫氏なのだから、そりゃそういう事は考えるよ、って。この凄い脚本(チーム)はどういうバックボーンから生まれたのか?って考えたら、やっぱり本土民が全く知らない米軍支配状態の沖縄の20年(ウルトラQは昭和40年の番組なので20年弱だろう)を金城氏が知っているってのが一番大きかったのだろうと思う。その部分の志がウルトラシリーズの大きさにつながってる。MXテレビのウルトラQもあと2話)
(P.S.2 つまりウルトラのQマンセブンでエイリアン(SFでは宇宙人の意味になってて更に侵略内容が多いおかげで侵略者の意味に転じたのは僕的には変だとはと思うのだが)が出てくる理由は、金城氏的には沖縄でそういう状況を見てきたからだろうけど、でもそれは米軍を即座に指すわけではなく、「ノンマルトの使者」のように米軍の前にいた日本人たちも侵略者だ、という思想がある。ここまでは結構語られてると思う。
しかし米軍支配下の沖縄は朝鮮戦争にも出兵しベトナム戦争にも出兵していた、中国は国民党と共産党が日本が消えた後の血で血を洗う抗争を続けていた、延々とアジアはきなくさかったわけで。
つまり米軍支配下であるからこそ日本本土はその流れに巻き込まれず安泰だったわけだが、占領下沖縄にいた金城さん的に考えると、この沖縄は(日本も)いくらでも周辺諸国に恨まれるなり狙われる理由をもっている国に見えたのだろう。
しかし沖縄は最近の「さとうきび畑」の歌のようにのんびりした本来平和な南国なわけで、そういう平和な郷里が、侵略者に狙われ続ける状況・・・っていうのがウルトラの脚本の中に色々出ているのではないかと僕も思う。(2:46)
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