2015年1月26日月曜日

こーじアンテナ!

● ていうか、なんでwwwのamazon.co.jpの販売方針に関して、愛知県警がどうこうする権利があると思うのか、って話だよなぁ。美術や芸術のことがわからないのなら、ほっとけばいいじゃん。   そもそも美術ヌードとしての少女写真集について(確かに過去の裁判で児童ポルノ認定された日本人少女の写真集はあったのかもしれないが)、報道にあった中古写真店集出品者らが芸術写真集まで「児童ポルノだ」と言い張ってる可能性がめちゃくちゃ高い。なんで彼らがそういう言い張り方をするのか?ってのもあるけど、迷惑なのそいつらじゃん。   芸術写真としての少女ヌードは「ポルノとは言えない」。そこは海外でもそうなんだから。だから海外で芸術写真作家が少女ヌードを持ってるからって単純所持にはそうそうならない。それが解ってたら、海外作家の写真集にまで販売規制とか・・・普通はかけられない。   (ていうか、アメリカで芸術認定されてれば日本でもほぼ芸術扱いされる(裁判なしに)のは、つまりアメリカは他民族国家で、アメリカの裁判の方が汎世界的で公平だと一般に判断されてるからなんだが(それが真実そうかは判らないが)。いずれにしても「芸術かポルノかの線引きは海外にもある」って事です。愛知県警が各作品については慎重に判断すると言ってるわけだけど・・・まぁ、「この作家の写真集は児童ポルノじゃ無いと思う」という意見があったら、愛知県警にそれこそ匿名投書でもした方がいいのかもしれない(過去愛知方面に僕はやった事ないぞ、くどいけど)。    特に某誌読者の女性方は。このままだとあのコミックアート系雑誌、無くなりかねない。(雑誌名については出版社が痛くもない腹探られるのが嫌なので避ける。クリエイター目指してる女子は解ると思うので)   (2015_1/26 14:00)

◎ 「木村伊兵衛のパリ・ポケット版」を買いました。   日本写真界の先人でありリアリズムスナップ写真の巨匠でありライカ製カメラ使い。「写真とは報道でなければならない」をモットーにしていた、氏の名前を冠した木村伊兵衛賞は、写真界の新人賞というか芥川賞のようなものです。東京の下町や日本の原風景を撮影したスナップ写真の数々はいまだにあまりにも有名です。   NHK Eテレ、日曜美術館の 「木村伊兵衛 天然色でパリを撮る」が放送されたのが2012年の1月で、それからこの写真集入手したいなぁと思ってあちこち探したんですが、既発売の大判写真集はどこもそれこそ超プレミアで(amazon等。いい写真集にはプレミア付くよ) 、結構図書館で諦めたりとかしてました。そんな時アサヒカメラにこのポケット版の販売広告があって、たまらず予約してしまった・・・のがもう昨年の11月。   総天然色のカラーフィルムによる1954-55年のパリの写真です。使用されたのは当時の国産カメラニコンSとドイツはライカM3。どちらも当時の高級カメラですが、当然レンジファインダーであって一眼レフなどではなく、更にカラーフィルムは富士フィルムが開発したばかりのものでした(一部海外コダクローム)。なんとフィルムのASA感度は「昼光10」です。つまり、昼間で1/10シャッターじゃないと満足に写らないという・・・。   ですが素晴らしい写真集です。ただ美しい写真集っていうのじゃなくて、やっぱりこの方の撮る写真なので、撮影しているのは市場(マルシェ)だったり、職人町、果ては競馬場だったりする。2006年の大判では写真170枚掲載なのが今回78枚なので明らかに減ってるとは思うんですが、それでも町の人々の当時の雰囲気が伝わってきます。元気さもですが・・・。パリジェンヌもちゃんと写ってます。ダンディな紳士も写ってます。カラーで!   木村氏を迎えたのは世界的写真集団「マグナム」の純粋スナップの写真家である「決定的瞬間」のブレッソン。パリを案内したのはやはりスナップ写真の巨匠であるロベール・ドアノー。その中でスナップとは報道写真とはに、木村氏が更に開眼していった・・・と書かれてるんだけど、「すごい人が更にすごい写真を撮ってるよすごいよ!」と理解して全然OK。写真はパリなどの雰囲気メインだから。   で、何でこの写真集が今ポケット版になったかというと、やっぱり震災があったからって気がします。当時のパリはナチスドイツのパリ占領から解放されて10年に満たない時期で、やっぱり、かつての「花の都」が攻められ占領されそして解放され、けれど色々な苦渋(ナチスの命令でユダヤ人を売らされるような)を経過して、その果てに得たやっと平和になりつつあるパリ。復興しつつあるパリなんだよね。   日本の戦後と同じだというと枢軸国だった日本をフランスの人々が怒るだろうけど、今震災から立ち直りたい人々には、この写真集の「雰囲気」は何か共通するものがあるのかもしれない。戦争は天変地異じゃないんだけれども。   そしてこの写真集で笑っているおじさんおばさん、老人老婦人たちは、もうきっと天国に行ってしまっている。この本で笑っている、本当に年老いている人達なんかは、自分たち自身でカラー写真を撮れていたかすら解らない。(僕の両親も結婚前の写真はほとんど白黒だ)・・・・・アルル国際写真フェスティバルなどでこの写真群を見た人は、自分たちの父母祖父母の、文字通り生きていた頃のイメージをこのカラー写真に重ねたんだろうと思う。カラーでこその意義だと思う。人のホントの姿を写す、スナップ写真でこその意義だと思う。   写真や報道の価値を決めるのは撮る人の良心とその真摯な的確さだ。本当にそれだけが意義を決めると思う。   残念な点は・・・一枚の写真を見開きで見るものが多いので、写真の本来の姿が結構見づらい所かもしれない。開くとポケット版って綴じ部分が傷んでいくし。そこだけ残念かな。各写真の1ページ目からの流れも「えええ」って感じだし。でも何度も見ていくと結構好きな写真が出来てくるし、なんか世界名作劇場の登場人物みたいな人も載ってるのでなんだか面白い。   マグナムの写真家・・・マグナムは当然銃による名だけど、つまりは「ペンは剣よりも強し」のペンと同じ意味の「カメラ」なんだろう。「カメラは銃よりも強し」という意味合いのためのマグナムだ。   この写真集には木村伊兵衛氏の平和を愛するスナップ写真家、そして平和と人間愛を報道する写真、しかし1954年に軽快にヨーロッパに渡ってみせた 洒脱さ までもが一杯詰まっています。   そういう意味では今イスラム国の人質になっている後藤氏もまぎれもなくマグナムのロバートキャパや木村氏たちの後継のジャーナリスト達だと思う。   木村氏だけに言うのは荷が重いと思う。・・・・・・昔の報道カメラマン、ジャーナリストの方々、どうか後藤氏をお守りください。  (2015_1/267 4:21)


●  カメラは銃よりも強いと信じたい。戦争で使われる銃よりも。為政者たちがちらつかせる銃よりも。   (1/26 4:48)

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