2015年4月20日月曜日

こーじアンテナ!

○ ていうか、鬼彫刻手伝いの件で、僕が以前「タルクを使ったゲル状のFRP(樹脂ね)を流し込んでいた」という発言を、2chのスレ住人が延々とデマ扱いして、   いまやタルクを使ってもゲル状にはならない、などとデマ流布する始末なんだけど、   実際(つまりFRP用語で言うゲルコートの事なんだが)、そういうのをデマ扱いしている時点で、叩き団が彫刻的なFRP型についてまるでなんも知らない事は言うまでもないわけで。   ただ、そういうタルクを混ぜてゲルコート樹脂を作る・・・みたいな使い方を、鬼彫刻のFRP原型の現場で僕などが使っていた事は、主要の皆勤レベルのスタッフしか知らないわけで。ていうか表面だけじゃなく、中のFRP層にも結構タルクを混ぜた樹脂を使っていたんだよね。これは先生の意向だったんじゃないだろうか?   日野で石膏からFRPの作業に関与してたのは、僕とI橋氏とY岡氏の3人だけだし、   渋谷では主にS藤君や坂●氏とかが知ってて、後は筋肉手伝いのT笠氏と髪の毛造形のI田(注:I田氏は結局髪の毛とその石膏とFRPをやってた・・・と思う。僕は多分ほぼ全パーツの石膏とFRPをやってる。でも最終月は楽になってただろか?)くらいで、   ただ、このタルクを混ぜるやり方を主にするようにしたのは原因があって、I田氏らと最初に石膏型(かなり人が思うより入り組んだ所も多く、樹脂をハケで塗りづらい部分もあり、細かく切ったグラスファイバーのシート(グラスシート)もなじみづらい)からFRPにした時から難問続出だった。   また、I田氏は一応東宝などの特撮映画の現場手伝いもしていた人なので、色々知識は実地で知ってる人なんだが、僕のゲルコート的な作業にはきつく反対してきた。また、作業がものすごく細かい人で、石膏に樹脂を塗るときも・・・要はヒーローマスクをFRPで作るような繊細度と薄さで薄く薄く開始したりするわけで・・・しかし彼のやるようにうす塗りからグラスシートを貼ると、結局表面に繊維が浮き上がる事が解った。CMセットを作った時も、使用から帰ってみると、彼はクギに小さいのを使い過ぎ結局フチから壊れてしまった事もあったので(となりの僕の部分で破損止まったようだが)。まぁ彼は髪の毛の造形→石膏型とかがまだ終わってなかったので、それが終わる前に僕達は衣や肉体部分を石膏化FRP化していった。   ・・・特撮的なFRPの知識はI田君が一番詳しいはずというのが渋谷教室の人々の考えだったので・・・FRPやタルクを混ぜた樹脂のポリパテとしての使い方はI田君がみんなに教える形だったが・・・彼はゲルコート関連については知らなかったのかどうなのか・・・結局最後まで僕がタルク混ぜて型表面の厚みを稼ぎ、破損を防ごうとするのには反対していたと思う。   ・・・・・・だが結局、僕も本などで勉強して、先に書いた「石膏型の細かい部分へのゲル樹脂の流し込み」→「表面ゲルコート風の効果」などについては、僕的にそうせざるを得ないという判断で説得したと思う。だから結局FRP表面は通常のやり方とゲルコート風部分がまばらになってたはずで、そこが剥離したことも無い。   ていうか石膏雌型の内面積がかなりだだっぴろく、最初は当然ハケで塗っていったわけだけど、 表面を流し込みに近い樹脂の厚みにしなければ、「ヒケで繊維が露出しない厚み」にならない ってのは・・・そこは本当の事だし。   ・・・グラスシートの面積分量にも限りがあり、一応僕の記憶では最低でも一面にグラスシートを3回貼っている。けれども当時の僕が思うに、グラスシートを3、4回貼るだけであの3mの鬼の巨躯の重量を維持できるFRP型(の足腰)を作れるはずがない。   型の厚みを増すためにタルクを混ぜたというのはあると思う。   繊維強化だったらもっと圧倒的にグラスシートの量が必要だったんだが(特に下半身)足らなかったから。結局試行錯誤しかなかったような気がする。   あの大きさのFRPの表面がヒケるのは表面の硬化がどうこういう問題ではなく、そのFRP型の大きさと樹脂の厚み全体が表面のヒケに影響してくるので(いわば半硬化時より完全硬化時の方が更にヒケる・・・ような)、表面を繊細にすればヒケないとか、そういう問題じゃなかった。   僕の主張で、表面近くをゲル状の樹脂でグラスシート貼ったりしていく事についてのもう一つの単純な理由は・・・硬化前のポリウレタンはさらさら状態なので、当然型の中の斜面の上から下に流れてしまうわけなんだが。   石膏型はでこぼこしていて、要は無数の山や谷の斜面なので、当然、型の中の坂の上は樹脂層を厚くしようとしても重力で薄くなるので、流れる速度を遅くするために、樹脂にタルクを混ぜてゲル状にせざるを得ない、てのがあったわけだった。この難関は、やってないとわからないと思う。   つまり、流し込むんじゃなくても、表面層の厚みを作ろうとすればどうやっても流れてしまうので、それを止める為に半ゲル+グラスシート、その反復にしたりした・・・ってのが正しい。それによって作業効率が上がった。それ以外の方法では、原型の厚みは作れず、酒呑の完成はもう1ヶ月は遅れたと思う。ていうかグラスシートが足らない。   それは型の部分部分で優先順位を変えた。だから普通の 樹脂→グラスシート貼り→反復 って所もかなり多いけど、とにかく色んな手を使ってたわけだった。   で、鬼の組み上げ最終日も、僕が予測していた通り、それまで全く参加してなかった人達が・・・いや、最初から下から組み上げなきゃならなかったんだけど。吊り上げなども必要なのにそういう設備はなく。まぁそれまで参加しなかった人々が参加して色々な事が起こってしまったわけで(ていうか最終組上げなのに予定の手伝い生徒たちがみんな数時間も来るの遅れるとか・・・)、結果全てのひずみが僕の所に回ってくる事になってしまった。そもそもあの時も出るのをあと30分遅らせれば、暗所での横倒し真下からのグラスシート+樹脂による接合、なんて強行軍の無茶作業で、僕の担当部分(1mちょいくらい)が接合できない状態になる事もなかったんだが、先輩たちがその時点でもう嫌がって。   そもそもその修理なんて、出るのをあと30分遅らせれば、「グラインダーで表面削ってみんなでグラスシート樹脂で貼れば表面処理は可能」だったわけだし。ていうかずれ自体は他の所から来ているわけなので、僕に補正しようがない。なんていうか言う事聞いてくれないし。   (※3mの酒呑童子を翌日にお偉いさんに内覧しなければならなかったらしい。ていうか当初はそういう事は予定されていなかったらしいので・・・。ただ、もともと自重自立させる予定でなかった(これは成田氏が当時言ってた)FRP像を立たせたのが、FRP原型への負荷重に更に拍車をかけたんだが、元々、中が樹脂ムクなわけでもないので、あのFRP型に立たせるのを体験させる自体無謀ではあったのだった(これは自動車のFRP製ボディが、その何倍もの加重に耐えられるかを想像しても無理だとわかると思う)・・・それを考えれば今の修復された鬼彫刻はよく立ってると思う。あの日に搬出した時のFRPの厚みじゃ到底無理だと思う。その点は「型修復に参加した当時生徒達」はすごく頑張ったんだろうなと思う。ま、展覧会で見た多くの来場客が認めてるんだろうね・・・・)   ただ、僕は自分が押し通したタルクを混ぜる事でのゲルコート的用法の多用は、間違ってなかったと思う。少なくとも、最終日に組み上げる前までの頭部、腕部、胸部、胴体部など、それぞれの組み合わせはしっかりできていたので。最終日にずれがあったとすれば、それは横倒しに組まざるを得なかったのと、組み上げに必要な日数に、手伝い生徒たちが参加できなかった、くらいしか理由が無いと思う。   で、衣担当の僕以下、日野教室のI橋君や、渋谷教室S藤氏、坂●氏とかはそういうゲル状の樹脂の使い方はなんとなく理解してたようなんだけど(なんでそうせざるを得ないのかを、等身大サイズやミニサイズのFRP経験者は逆に理解できてなかったみたいで、その辺が結構大変だったと思ってます)。   ていうか、石膏型自体が収縮していた可能性はあるわけで、その各パーツ接合するのにはやっぱりそれなりの人員と日数が必要だったんじゃなかろうか?僕は3日は必要だったと思う。けれどもその手伝いが搬出までのたった一日にしかそろわないってさぁ・・・・と。   で・・・先生は「僕のやった所は全てやりなおしだった、一週間かかった」と言っていたけれど、僕が思うに先生は最終組上げの時、Y岡氏以外の「石膏FRP経験値の無い先輩たち」との上半身にかかりきりだったので、「僕のやった所」を知ってるはずが無いんだよね。   先生は僕の作業ポイントを、あの最終日に、全く確認してないから。   その点多分「あぁ、僕のやった接合部じゃない所まで僕のやった所扱いされたのかな」とは思ったんだけど。大体胴回りから衣前後などの接合の時点からおかしいと思ってたし。   (だからさ、下から組み上げないんだから、そりゃずれるじゃないか・・・まぁ、ちゃんと鬼は完成してて、当時の大江町は「ふるさと創世1億円」の有効な使い方をしたって事で国から表彰もされたりしました。   2015_4/20 2:13)

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